注文住宅を建てる前に地盤調査は必須?調査方法や費用も解説!
注文住宅を建てる際は、建築費と土地購入費のほかに、地盤調査と改良工事がかかることがあります。しかし、住宅は大きな買い物なのでなるべくいらないコストはかけたくないですよね。そうなると、この地盤調査は本当に必要なのでしょうか?そんな疑問にお答えするため、地盤調査の必要性や費用の相場、調査の種類などについて簡単に解説します。
地盤調査は本当に必要なの?
地盤調査とは建物の建築前に地盤の状態を調査することです。この調査で問題があれば、地盤改良工事が行われます。地盤に問題があるということは、「地盤が脆弱のため地震や災害によるリスクが高い」ということです。したがって、地盤調査は必ず行っておくことをおすすめします。
もし調査をせずに住宅を建てた場合、地盤が脆弱で災害時に大きなダメージを受ける可能性もあります。長期に渡って安心・安全に住み続けたい家を建てたいのであれば、地盤調査は必ず行うべきです。
地盤調査の費用相場
地盤調査にかかる費用は、調査方法によって変わります。一般的にはスウェーデン式サウンディング試験が行われることが多く、5万円程度で調査できます。
ボーリング調査は25~30万円程度です。調査だけの費用を考えればこのくらいが相場ですが、地盤改良工事が加わるともっと費用がかかります。地盤改良工事は土地の面積に応じて変わりますが、建築面積が20坪程度であれば50~100万円かかるでしょう。
地盤調査の種類
先ほどご紹介したように、地盤調査には2つの種類があります。先ほどは費用を紹介したため、「なぜこんなにかかる費用が違うの?」と疑問に思った方もいるでしょう。実は、建築物によっておすすめの地盤の調査方法は変わります。それについてもしっかりと分かりやすく説明します。
■スウェーデン式サウンディング試験
一般的な住宅の地盤調査に採用されるのが、スウェーデン式サウンディング試験です。先端がスクリュー状になったロッドを回転させることで、その回転数と付けた錘の重量で地盤の強度を調べます。住宅の四隅と中央部の5つのポイントで調査します。相場は5万円程度のため、ボーリング調査と比べれば高額ではありません。
■ボーリング調査
小学校の理科でも学習するボーリング調査です。学校では地層の調査で用いられると勉強した方も多いのではないでしょうか。ボーリング機械で穴を掘り、ハンマーを落下させることで強度を調べます。理科の授業で習ったように、地質の状態まで調べられるのがボーリング調査の大きな特徴です。
先ほど紹介したように費用が25~30万円ほどかかるため、マンションなどの規模の大きい建物や、地下室のある住宅を建築する際に採用されます。一般住宅の地盤調査で用いられることはあまりないため、地下室のある住宅や規模の大きい住宅を建てるわけでないのであれば、ボーリング調査でなくても大丈夫です。
地盤改良は必ずやるべき?
家の傾きや災害によるダメージを減らすためにも地盤改良工事は必要です。しかし、中古住宅や建売住宅など、すでに住宅が建っている場合や、元々住宅が建っていた土地に建て直すケースでも地盤改良工事は必要なのでしょうか?
■中古住宅や建売住宅は調査結果が確認できればOK
すでに住宅が建てられている中古住宅や建売住宅であれば、地盤調査の結果が確認できればする必要はないでしょう。不安であれば住宅が建っていない一部の土地だけ地盤調査をすることも可能ですが、住宅が建っていない部分のためあまり意味はないと言えるでしょう。
重要なのは、建物が傾いたりして損害が出る可能性がないかどうかです。調査結果があるのに調査を実施すると、費用がかさむだけなのでおすすめはしません。
■建て替えの場合は推奨
古い家を建て直したり、中古物件を購入してから立て直す場合は地盤調査をおすすめします。せっかく建物がない状態に戻るため、このタイミングを逃すのは少しもったいないと思います。以前に住宅が建っていたからと言って今後も危険がないわけではありません。
せっかくの機会なので地盤調査を依頼し、地盤改良工事が必要であれば実施しましょう。また、施工会社は瑕疵担保保険を申し込む際、地盤調査が必要となるようです。建て替えの場合も必ず地盤調査を実施する必要があるため、建て替えの場合は地盤調査と地盤改良工事をおすすめします。
今回は、地盤調査や地盤改良工事の必要性と費用についてご紹介しました。地盤が脆弱であれば不同沈下など起こり、重大な瑕疵が起きる可能性もあります。また補修には莫大な費用がかかるため、そういったリスクを回避するためにも地盤調査はしておきましょう。建売住宅の場合、地盤調査の結果が確認できれば必要ありません。もし注文住宅を建てる際に調査するべきか迷っている方は、安心・安全に住み続けるためにも調査をおすすめします。