なぜ平屋が人気なのか？最近平屋を選ぶ人が増えているその理由とは

最近は平屋が人気を集めていて、大手ハウスメーカーからも平屋のプランが売り出され「平屋ブーム」ともいわれています。なぜ今、平屋を選ぶ人が増えているのでしょうか。実は平屋には他にはないメリットがたくさんあります。ここでは平屋にどういった魅力やメリットがあるのか、人気の理由を解説します。

将来を考えて選ぶ人が増えている

平屋とは階段がない1階のみの住宅のことです。昔ながらの日本家屋のイメージがあるかもしれませんが、最近はデザインにこだわったモダンな平屋も増えています。

階段がない1階のみの住宅はバリアフリーが実現しやすいため、老後など将来的なことを考えて平屋を選択する方が増えています。家庭内の事故の20％を階段などからの転落が占めることを考えても、子どもや高齢者にとって平屋は安全に暮らせる住まいといえます。

階段の上り下りは膝に負担がかかります。今は問題なくても、将来のことを考えると毎日階段の上り下りをする生活は不安という方も平屋を選ぶ傾向にあります。

安全性という点で、平屋は耐震性でも優秀です。上層階がない分、単純に構造が支える重さが少なく安定しやすいのです。2階を支えるための壁や柱が不要なぶん、天井を高くしたりLDKを広いワンフロアにしたりと、ゆったりとした間取りを実現することも可能です。

平屋はプライバシーの確保がしづらい点を懸念される方もいますが、建物をコの字型にするなど間取りや建て方を工夫することでそういった懸念を払しょくできます。

効率的な家事動線が実現できるから忙しい子育て世代にも人気！

平屋は上下移動が不要で効率的な家事導線を実現しやすい点も人気の理由です。

ひと昔前は「1階の洗濯機で選択して、2階のバルコニーで干す」といった家事動線が主流でしたが、今はもっとコンパクトな家事導線を求める人が増えています。共働きの家庭が増え、効率よく家事のできる間取りが求められている社会背景も反映しているといえます。

面倒でほこりがたまりやすい、階段の掃除をしなくて済むのも平屋のメリットです。2階の掃除のために掃除機を2階に運ぶ必要もありません。使い勝手のよさが平屋人気の一因となっています。間取りを考える際にも、平面移動だけで考えられるので効率的な間取りが作りやすいといわれています。

また、すべての部屋が1階にあるので、家族が自然と顔を合わせる機会が増えコミュニケーションがとりやすい点も人気の理由の一つです。思春期の子どもが帰宅後すぐに2階の自室に直行して様子がわからないということも少なくなります。

平屋は屋外に出やすいので、子どもが庭に出て遊んだり、家庭菜園を楽しんだりしやすい家にできます。自然を楽しむ家が作りやすいのも、平屋のメリットといえるでしょう。

最近は多くのハウスメーカーや工務店が平屋プランを販売しています。家事のしやすい回遊導線の間取りなど魅力的な間取りが多くあるので、平屋が気になっている方はカタログを取り寄せてみるとイメージも膨らむのではないでしょうか。

メンテナンス費用が安く済むから経済的

メンテナンス費用が抑えられるのも平屋のメリットの一つです。2階建て住宅と違い平屋のメンテナンス費用が抑えられる理由は、外壁を塗装しなおす際にも大がかりな足場を組む必要がないからです。

また、最近は2階リビングなど水回りを2階に集める家もありますが、老朽化が進むと1階の天井と2階の床の点検や修繕が必要になります。平屋の場合、点検や修繕作業が1階のみのシンプルな作業で済むのも、費用を抑えられる理由のひとつです。

家は適切なメンテナンスを施すことで長く快適に暮らすことができます。将来的なメンテナンスの容易さ、メンテナンスコストの低さも平屋が選ばれている大きな要因の一つです。

平屋は二階建てと比べ屋根の面積が広いので、太陽光発電パネルをより多く取り付けることもできます。二階建てよりも多くの電力を貯めることもできますし、太陽光パネルのメンテナンス時にも足場代がかからないので、家だけでなく太陽光発電システムのメンテナンスコストも抑えることができます。

太陽光発電システムを導入すると、普段の光熱費を太陽光発電で賄うことができ、余った電力を売って収入を得ることもできます。今ならグリーン住宅ポイント制度を使って家具、家電、和牛やビールなどをもらうこともできるので、平屋を検討されている方は太陽光発電システムの導入もあわせて検討してみてはいかがでしょうか。

平屋はもともとバリアフリー化しやすいので、老後にも住みやすく大がかりなリフォームをする費用もかかりません。平屋は基礎部分が増えるため建設費が高くなりやすいといわれていますが、トータルコストで考えて平屋を選択する人が増えているといえます。

安全性が高く、家事の楽な動線、広々とした空間といった間取りを実現しやすい、メンテナンスコストが低いなど、平屋にはたくさんの選ばれる理由があることがおわかりいただけたでしょうか。

部屋数が多くなると日当たりを確保しづらい、プライバシーの確保が難しいといったデメリットもありますが、それを回避する方法もあります。メリット・デメリットを把握したうえで、自分に合った家づくりに活かしてください。